正式名は「ダウン症候群」(最初の報告者のジョン・ラングドン・ダウン医師の名前により命名)で染色体の突然変異によって起こり、通常21番目の染色体が1本多くなっていることから「21トリソミー」とも呼ばれます。
この染色体の突然変異は誰にでも起こり得ますが、ダウン症のある子は胎内環境がよくないと流産しやすくなるので、生まれてきた赤ちゃんは淘汰という高いハードルを乗り越えた強い生命力をもった子なのです。
ダウン症の特性として、筋肉の緊張度が低く、多くの場合、知的な発達に遅れがあります。
発達の道筋は通常とほぼ同じですが、全体的にゆっくり発達します。
心疾患などを伴うことも多いのですが、医療や療育、教育が進み、最近ではほとんどの人が普通に学校生活や社会生活を送っています。

赤ちゃんの生活は、寝て起きて、飲んでウンチして…の繰り返し。それはダウン症のある赤ちゃんも、ない赤ちゃんも同じです。ただ、治療が必要な合併症があったり、母乳やミルクを飲むのが上手でなかったり、また、平均的な成長よりゆっくりのんびり成長することがあるかもしれません。最初は心配したり、気になったりするかもしれませんが、日々の暮らしの中で自然に対応できるようになり、気持ちの負担は徐々に減っていくようです。

 

保育園や幼稚園を経て、小学校、そして中学校へ。地域の学校の一般学級か個別支援学級(特別支援学級)、そして特別支援学校のいずれかに通います。放課後は、音楽やダンス、スイミングなどの習い事に行ったり、家庭できょうだいや、お友だちと時間を過ごしたりしています。また、高校生になると、学校の登校だけでなく、習い事や買い物、美容院など、親とではなく、一人で、あるいは友だちや福祉施設の支援のサービスのスタッフなどと行動することが増えるようです。

 

大人になると、くらしの中心は、学校から職場や通所施設などに移ります。最近は、地域の中で自立した生活を送るための小規模なグループホームが少しずつ整備されつつあり、若いうちから親元を離れて暮らす人が増えています。高校卒業後は、一般企業、一般就労を目指す人たちのための支援施設、福祉事業所などで働く人や、障がいのある人の学びの場であるカレッジなどに進学する人もいます。

 ~ヨコハマプロジェクト「ダウン症のあるくらし」リーフレットより引用~

 


 

合併症をもつお子さんが多いので、まずは体に気をつけてください。愛情を持ってあせらずに成長を見守ってください。

 


 

できないことがたくさんあるかもしれません。できることを褒め、必要なときに援助の手を差し伸べていただければ、限りのない可能性を秘めた人たちです。

 


 

医療面のケアだけでなく、不安な気持ちを抱えるご両親を生活面を含め、トータルに支えてあげてください。ダウン症に関する各種情報の提供も是非お願いします

 


 

ダウン症児の親の会には、全国規模の日本ダウン症協会(JDS)と、各地域の会があります。岡山県の県北には私たち親の会「あひるの会」があります。その他、児童相談所、保健師さん、役所、社会福祉協議会などがあります。